シガヤー

「シガヤー(ウデナガカクレダコ)」を貝殻を投げて釣る冒険

  • 2020年7月3日
  • 2022年8月6日
  • 釣る

ハイサイ!沖縄のニッシーです!

沖縄も11月になるとだいぶ涼しくなってきます。

 

この時期になると、地元の方達が波打ち際に立って、「ンヌジグヮーユベー」という伝統釣法を楽しんでいます。

今回は貝殻を投げて「シガヤー(ウデナガカクレダコ)」を釣る方法を紹介します。

 

 「シガヤー」ってどんな生き物⁇

 

シガヤー ウデナガカクレダコ 沖縄 タコ
「シガヤー(ウデナガカクレダコ)」

 

「ウデナガカクレダコ」のことを、沖縄の方言で「シガヤー」と言います。

「イイダコ」のような小型のタコの仲間で、名前の通り「長い脚」が特徴です。

 

「岩陰や海藻」などを巣穴にしながら、ながーい足を伸ばし、「カニや貝」を捕食します。

このシガヤーは「根掛かり必須のガレ場」を狙うため、後述する伝統釣法で狙うのが一般的です。

 

釣り竿もハリも使わない「伝統釣法」で狙う

 

みんな夢中で「シガヤー」を狙っています

 

シガヤーの習性を利用した昔ながらの釣法が、「ンヌジグヮーユベー」です。

この釣りでは、「釣り竿」も「リール」も「釣り針」さえも使いません

 

「ンヌジグヮーユベー」とは、貝殻のついた仕掛けを「カウボーイ」のようにぶん回し、黙々と投入し続けるおもしろいスタイルの釣りなのです。

 

 

「ンヌジグヮーユベー」の仕掛けをぶん回し、海へ

 

仕掛けを飛ばす距離は、だいたい5メートル程度

 

投げ入れた「仕掛け」をズルズルひきずってくると、岩陰や海藻などに「隠れていたシガヤー」が追いかけて来るので、そのまま足元まで誘導し、鷲掴みでキャッチします。

 

クーラーボックスいっぱい獲れた「シガヤー」

 

慣れるまでは、「釣り針がない」ため、逃げられることも多いです。

迷わずに勇気を持って、ひと思いに鷲掴みにしないと、シガヤーは危険を察知してすぐに雲隠れしてしまいます!

 

「ンヌジグヮーユベー」釣法根がかりをしないため手返しがよく、慣れてくると短時間で効率よく「シガヤー」を捕まえることが出来ます。

 

伝統仕掛け「ンヌジベント」を自作する

 

伝統仕掛け「ンヌジベント」

 

「ンヌジグヮーユベー(伝統のタコ釣り)」で使う仕掛けのことを、「ンヌジベント」と呼びます。

 

沖縄の釣具店で2,000円〜3,000円で売られていますが、「コスパがいい&作る楽しさを味わえる」ので自作をオススメします。

 

「ンヌジベント(伝統のタコ仕掛け)」は、以下の材料を使うことで、簡単に自作することが出来ます。

 

・イモガイの貝殻(5個程度)
・ビーズ玉(100均で買えるようなもの)
・釣り糸(ナイロン20号程度)
・テトロン芯ロープ(10メートル程度)
・キリ(貝殻に穴を開けるため)
・綿、ボンド(貝殻の口を塞ぐため)

 

上の材料はあくまでも一例で、「貝殻の数や種類を変える」「目立たせるためにモールを巻く」などアイデアは無限大です。

僕も状況によって、「夜光玉を追加する」「タコベイトを最後尾に付ける」など色々工夫をしています。

 

シガヤーの大好物な「イモガイの仲間」

 

参考までに、「上の写真の貝殻(イモガイの仲間)」は、特にシガヤーの大好物なのでオススメです。

 

「ンヌジベント(伝統のタコ仕掛け)」の作り方は、以下の通りです。

 

①:「イモガイ(貝殻)」に穴を開けて、「釣り糸」を通します。
②:「釣り糸」に「ビーズ」を通します。「ビーズ」が動かないように、「釣り糸」を二重に通して固定します。
③:「①、②」を繰り返して、「イモガイ(貝殻)」を5個通したものを作ります。
④:「③」で作ったものを「テトロン芯ロープ」と結びます。
⑤:「イモガイ」の口に「綿」を詰めて、「ボンド」で埋めて完成です。
シガヤー釣りに詳しい先輩に習ったのですが、「イモガイの口を塞ぐ」のがポイントだそうです。
どうやら貝の口を塞ぐことで、「貝の中身が空っぽであることをタコにバレないようにする」ためだとか。
「綿、ボンド」で口を塞ぐのがポイント!

 

シンプルな手順で作ることが出来るので、お子さんと一緒に工作するのもオススメです。

自作した「ンヌジベント」でシガヤーを釣り上げることが出来たら、感動も格別ですよ!

 

「ンヌジグヮーユベー」で「シガヤー」を釣る

 

膝下程度の水深にも「シガヤー」は隠れている

 

それでは出来上がった仕掛けを持って、「ンヌジグヮーユベー(伝統のタコ釣り)」に出かけましょう!

海に浸かりながら岩場を歩くことになるので、滑り止め機能があって歩きやすい「マリンシューズの着用」を強くお勧めします。

 

 

シガヤーが生息しているのは、「砂地にガレ場が点在する環境」です。

実は見えないだけで、干潮時には干上がるような、「膝下ぐらいの浅瀬」にもシガヤーがたくさん隠れています。

 

 

「ンヌジグヮーユベー」は、膝下ぐらいの水深のポイントを次々に探り歩く、いわゆる「ラン&ガンスタイル(ターゲットを探して釣り歩く)」の釣法です。

 

釣果をあげるコツは、ピンポイントで「タコの巣穴の前」に仕掛けを通すこと。

「砂地に大きめの岩や藻場がポツンとある場所」「タコが食べた貝殻が散らばっている場所」が狙い目です。

 

いかにも「シガヤー」が潜んでいそうなポイントが…

 

散策していると早速、怪しい場所を発見!

上の写真の場所は、「海藻と岩が点在しているようなポイント」で、いかにもシガヤーがたくさん隠れていそうですね。

 

 

仕掛けをブンブン回し、自作の「ンヌジベント」を投入!

 

仕掛けの回収スピードが早すぎるとタコが追いつけませんし、回収スピードが遅すぎるとタコに見切られてしまいます

仕掛けを手繰り寄せるときは、「人間がのんびり歩くぐらいの回収速度」を意識します。

 

 

そんな感じで仕掛けを手繰っていると、岩陰から「シガヤー」が飛び出して貝に抱き着きました!

 

 

ニッシー
「よし、まず1匹ゲット!!」

 

タコ墨を吐いて抵抗する「シガヤー」

 

慎重に足元までシガヤーをおびき寄せたら、素早くグワシっと鷲掴み!

仕掛けの貝殻に夢中だった「シガヤー」は、驚いて墨を吐いて全力で抵抗します。

 

シガヤー
「シガヤー」を捕獲!

 

獲れたのは、アベレージサイズの「シガヤー」でした!

 

モタついて獲り逃がしてしまうと、砂や岩陰に潜って一瞬で雲隠れしてしまいます。

とにかく、思いきって素早く「鷲掴み」してください!

 

捕まえた「シガヤー」は、すぐに脱走するので「洗濯用チャック付きケース」に入れておくのがオススメです。

 

もう一度同じポイントに仕掛けを投げ入れると、また近くの岩陰から「シガヤー」が登場!

 

シガヤー
怪しいポイントを探し回り、とにかく手数を打つのがコツ

 

「シガヤー」は1匹釣れたら、近くにも「複数のシガヤー」が潜んでいる場合がよくあります。

 

追いかけて来る「シガヤー」とのギリギリの心理戦が楽し過ぎて、夢中になって仕掛けをブンブン回し続けました(笑)

 

シガヤー
本日の「ンヌジグヮーユベー」の釣果

 

楽しんだ結果、2時間で20杯以上の「シガヤー」を確保

 

シーズン真っ只中のハイプレッシャーな状況でしたが、満足な釣果を得ることが出来ました。

 

シガヤー
本日最大サイズ、自己最大記録を更新した「シガヤー」

 

今回1番の大物だったシガヤーは、足を含めて「全長50センチ」

これはシガヤーでも「最大級サイズ」で、めったに取れない大きさです!

 

「シガヤー」は持ち帰って美味しく食べる

 

持ち帰ったシガヤーは、美味しく頂きます。

「シガヤー」は脱走名人なので、持ち帰る際は「蓋つきのクーラーボックス」「洗濯用のチャック付きケース」などに入れましょう。

 

シガヤー
隙を見せると、すぐに脱走するので注意

 

タコの処理で共通ですが、まずは下処理のヌメリ取り」をします。

「塩をたっぷりかけ、手揉みして水で流す作業」を5回ほど繰り返します。ここでも目を離すとすぐに脱走するので、気を付けましょう(笑)

 

 

シガヤーは、「タコ飯、パスタ、炒め物」等、何にでも合う万能食材です。

市場には出回らない食材なので、自分で捕まえて来ないと食べられません

 

シガヤーの「キムチ和え」と「唐揚げ」

 

今回はお酒のオツマミとして、「キムチ和え」「タコから揚げ」を作りました。

 

「マダコ」と比較してサイズは小さいながらも、味は濃厚

思わずビールが進む抜群の美味しさです。

 

シガヤーは「タマン狙いの特効エサ」、エギでも狙える

 

シガヤー
「釣り餌」としても人気の「シガヤー」

 

ちなみにシガヤーは、タマンこと「ハマフエフキ」が好んで捕食する最高の釣りエサでもあります。

釣具店で買うと「高価なエサ」でもあるので、僕はこの時期にシガヤーを捕まえて冷凍保存したものをタマン釣りに使っています。

 

捕まえたシガヤーを使った「タマン釣り」の詳細は、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

「最高の食材」兼「最高の釣りエサ」を手軽に楽しく狙えるのが、「ンヌジグヮーユベー(伝統のタコ釣り)」の魅力です。

 

 

「シガヤー釣り」ですが、最近は「小型のエギを使った釣法」が流行っています。

 

シガヤー
シガヤー用の「イモガイカラーの小型エギ」

 

「シガヤー用の小型エギ」は、エギのカンナの下半分が潰してあり、根掛かりを回避する仕様になっています。

「通常のエギ」を使用する場合は、ニッパーなどでカンナを半分カットするだけで大丈夫です。

 

 

みなさんも、近場の海岸でぜひ「シガヤー」を狙ってみてください。

 

ニッシー
「それでは、また!」

 

【沖縄のタコ釣りと漁業権について】

 

「シガヤー(ウデナガカクレダコ)」は漁業権の対象外のため、一般の方でも釣ることが認められています。(2020年6月現在)

一方で、「サメハダテナガダコ」、「シマダコ」、「ワモンダコ」は漁業権の対象になるため、一般の方は捕獲できません。

 

【沖縄県の漁業権について】

 

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